15.家を売るときは住みながらでも大丈夫? 住み替えをスムーズに済ませる手順とコツ

15.家を売るときは住みながらでも大丈夫? 住み替えをスムーズに済ませる手順とコツ
不動産

住み替えを行うときには、これまでに住んでいた家の「売却」と「新居の購入」の2点に目を向ける必要があります。特に、まだ引越し先が決まらない状態で家の売却をするときには、“住みながらでも売れるかどうか”が気になってしまうポイントです。今回は住み替えをスムーズに済ませる手順やコツについて詳しく見ていきましょう。

 

目次====================================

1.住み替えにはどんな方法がある? 4つの選択肢を確認しておこう
  a.買い先行型
  b.売り先行型
  c.売り買い同時並行型
  d.買取型
2.住みながら家を売ることは可能?
3.<住みながら売却・空き家での売却>それぞれのメリット・デメリット
  a.住みながら売却をするメリット・デメリット
  b.空き家にしてから売却するメリット・デメリット
4.住み替えを任せられる不動産会社選びのポイント
  a.不動産会社を探すときの基本的なポイント
  b.住み替えで意識すべき不動産会社選びとは?
5.マイホームの住み替えで利用できる税金の特例も押さえておこう
  a.旧居の売却時に利用できる優遇措置
  b.新居の購入時に利用できる優遇措置
まとめ
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1.住み替えにはどんな方法がある? 4つの選択肢を確認しておこう

まずは、住み替えを行ううえでどのような選択肢があるのか、4つに分けて見ておきましょう。

a.買い先行型

買い先行型は、先に新居を購入してから自宅を売却する方法です。新居を買い急ぐ必要がなく、スケジュールを組みやすいため、住み替えの手順として一般的な方法とされています。

ただ、もともと住んでいた家のローンが残っている場合は、売却できるまで二重ローンを負担することとなるなど、金銭的な負担が大きくなる面もあります。そのため、既に住宅ローン返済を終えている場合や、資金にゆとりがある場合などに適した方法です。

 

b.売り先行型

売り先行型は、先に自宅を売却してから新居を購入する方法です。大きなメリットは、売却代金を購入資金にあてられる点や、売り急がずに希望額で売却しやすい点にあります。

この方法は、住宅ローンの返済が残っている人や、資金面で余裕がない人に適しています。
 

c.売り買い同時並行型

自宅の売却と新居の引き渡し日をそろえる方法であり、「二重ローンのリスクがない」「引越しの回数が少ない」「仮住まいを用意する必要がない」といった大きなメリットがあります。このように、もっとも理想的な住み替えの方法であるとはいえるものの、売却も購入も理想どおりに進められる可能性は決して高くはありません。
 

手続きの量も増えてしまうため、納得のいく価格で売ることと、理想の新居を探すことを同時に両立させるのは難しい面があります。そのため、売り買い同時進行がうまくいかなかったときのことも考えて、資金やスケジュールにゆとりを持っておくことが大切です。

その反対に、買い先行や売り先行で進めていた結果、たまたま理想的なタイミングが重なって同時並行型になっていたというケースもあります。

 

d.買取型

売り先行型と手順は似ていますが、こちらは不動産会社に直接旧居を買い取ってもらう方法です。大きなメリットは短時間で確実に売却できる点にあり、売却によるトラブルなども少なくなります。

ただ、デメリットとして売却額は相場より1~2割程度安くなってしまうため、メリットとデメリットを慎重に比較することが大切です。

 

2.住みながら家を売ることは可能?

買い先行型の場合は、自然と旧居は空き家になるため、購入後は売却のみに専念できます。一方、売り先行型の場合は、売却にあたって生活の拠点を移さなければならないのかどうかが重要なポイントとなります。

 

結論からいうと、自宅に住みながら売却することは可能であり、決してめずらしいケースではありません。売り先行の場合は、まだ新居が決まっていない状態なので、空き家にしようとすると移転先を見つける手間やコストがかかってしまいます。

 

そのため、さまざまな負担を考慮して、住みながら売却を検討する場合が多いのです。ただ、空き家の状態で売るほうが売却はスムーズに進みやすいとされているため、それぞれのメリットとデメリットをきちんと把握しておくことが大切です。

 

3.<住みながら売却・空き家での売却>それぞれのメリット・デメリット

住みながら売却をするか、空き家にしてから売却するかで、それぞれメリット・デメリットは異なります。ここでは、両者の特徴を比較してみましょう。
 

a.住みながら売却をするメリット・デメリット

住みながらの売却は、売り先行であることから、売却代金を購入資金などの住み替え費用にあてることができます。また、内見においては、買い手に具体的な生活のイメージを持ってもらいやすく、近隣の情報なども売主が直接伝えることができます。

中古物件の購入においては、売り手の人柄や印象も物件の信頼性を見極めるポイントの1つとされているため、意外にも大きなメリットとなる場合が多いのです。一方、空き家にするよりも内見の準備が難しく、売主の負担が大きい点はデメリットとなります。

内見の予約が直前に入ることもあり、そのたびに部屋の掃除や準備をしなければならないため、スケジュール確保に苦労してしまうケースも多いです。
 

b.空き家にしてから売却するメリット・デメリット

空き家にするメリットは、やはり内見の日程調整がしやすい点にあります。また、室内に家具や荷物がなければ、自然と部屋が広く見えるため、買い手に良い印象を与えやすいのも事実です。

ただ、住みながら売却する場合と比べると、コストの負担が大きくなりやすいため注意が必要です。特に売り先行で空き家にするためには、一時的に仮住まいを用意しなければならないため、賃貸物件を借りる際の初期費用や家賃がかかります。

また、空き家の状態が長く続くと、入居しているときよりも建物の劣化スピードは速くなるのが一般的です。定期的に部屋の換気や掃除をするなど、仮住まいに住んでいてもこまめなメンテナンスが必要となります。

住みながら売却が向いているケース

空き家にしてから売却が向いているケース

・コストの負担を抑えたい

・休日は比較的に予定を空けられる

・資金面にゆとりがある

・内見のスケジュールに追われたくない

 

4.住み替えを任せられる不動産会社選びのポイント

住み替えを成功させるためには、不動産会社選びに力を入れることが大切です。ここでは、不動産会社選びで意識すべきポイントについて解説します。
 

a.不動産会社を探すときの基本的なポイント

売却の依頼先を探すときには、必ず複数の会社に査定依頼を行い、価格の比較検討をすることが大切です。一括査定サービスを利用して、いくつかの会社を見比べながら最適な依頼先を見極めましょう。

また、売却したい物件の種類や特徴、エリアに適した不動産会社を選ぶことも重要です。不動産会社には、「都心の一戸建てが得意」「ファミリー向けマンションの売買に強い」といった個性があるので、販売実績を通して見極めることが大切となります。

さらに、担当者との相性も、売却をスムーズに進める重要なポイントです。質問への応対や回答の明快さなどから、担当者の力量や人柄をしっかりと見極めましょう。
 

b.住み替えで意識すべき不動産会社選びとは?

住み替えにおいては、旧居の売却と新居の購入を別々の不動産会社に任せることもできます。しかし、引越したいエリアがそれほど離れていないのであれば、売却と購入を1つの不動産会社に任せてしまうのもいいでしょう。

売り買いどちらも任せる場合は、住み替えについて総合的にサポートしてくれる会社も多いので、スケジュールの立て方などの相談がしやすいのです。

 

 

5.マイホームの住み替えで利用できる税金の特例も押さえておこう

住み替えにおいては、売却と購入のどちらにも税金がかかります。住み替えで利用できる特例も多いので、事前に仕組みを理解しておきましょう。
 

a.旧居の売却時に利用できる優遇措置

不動産を売却したときには、利益に対して「譲渡所得税」がかかります。しかし、マイホームを売却するときには、さまざまな特例を利用することで税金が発生しないケースもあります。

 

たとえば、「3,000万円特別控除」は、売却益から3,000万円を差し引ける制度であり、譲渡所得税を大幅に軽減させる仕組みです。この仕組みを利用すれば、売却益が3,000万円以下の場合は税金が発生しません。

譲渡所得税における売却益とは、売却代金から購入代金や取得費、売却コストを差し引いた金額なので、もともと3,000万円以下であるケースが多いのです。また、利益が出た場合も、「軽減税率の特例」「マイホームの買い替え特例」によって、税率が軽減されたり、次の住み替えまで持ち越せたりすることがあります。
 

b.新居の購入時に利用できる優遇措置

新居の購入にあたって住宅ローンを組んだ場合は、「住宅ローン控除」を利用することができます。住宅ローン控除は、購入後の一定期間にわたって毎年住宅ローン残高の1%が所得税から控除される仕組みなので、節税効果が高い制度といえます。

ただし住宅ローン控除は前述した「3,000万円の特別控除の特例」などと併用することができませんので、どちらがコスト削減になるか慎重に判断しましょう。

利用するためには床面積や所得などの要件を満たす必要があるので、購入する前に不動産会社へ相談しましょう。
 

まとめ

  • 住みながら売却をすることは可能だが、内見の準備などの負担は増えてしまう
  • 住みながらの売却はコストを抑えたい人やスケジュールを空けやすい人に適している
  • 空き家にしてからの売却はコストにゆとりのある人やスケジュールに余裕のない人に適している
  • 住み替えにおいては、初めから住み替えの案件に強い不動産会社に絞って任せるのも1つ
  • 売却と購入のどちらにも税金がかかるため、住み替えで利用できる特例も理解しておく