『段差』は悪者ではない?

こんにちは、仙台のリノベーション会社といえば「ガウディランド」の佐藤幸也です。
これからは仙台で住まいづくりをするなら「ガウディランド」ともいいます。
新築事業も始まりましたので是非チェックしてみてください。

段差』は悪者ではない?

家づくりにおいて段差と聞くと誰しもが悪いイメージをお持ちではないでしょうか。
高齢化が進みバリアフリーが注目され始め、住宅の価値を決める基準にもなっていることから家づくりする上で重要なパートであることは間違いないでしょう。
確かに動線上にある段差であればつまずきの原因にもなりバリアフリーの観点では危険という見方になりますよね。
このように『段差』には悪いイメージが先行していますが、昨今、段差に対する見方が変わり、お家を向上させる良い効果になり得る段差も流行ってきています。
ひとえに段差=マイナスではないということを理解していただきながら住まいづくりに役立てて頂ければ幸いです。

若い世代の住宅購入が増加する中、30〜40年後のバリアフリーについてセンシティブに捉えるのではなく、あなたらしい暮らしを創るために必要な段差『良い段差』について徹底解説していきます。

目次===============================
1.段差の効果
 1.1空間の仕切
 1.2収納
 1.3家具になる
2.まとめ
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1.段差がもたらす効果
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今回は是非取り入れたい良い段差について解説していきますが、段差がもたらす効果についていくつか種類をご紹介します。

1.1空間の仕切
住宅にはご予算に合わせた「限られた広さ」の中で設計していくことがお施主様や設計において常々の課題とされています。
特に部屋数や畳数にこだわりのあるお施主様が多く、間取りを決めていくなかで最大の悩みになることが多いのが現実です。
そこで使われる設計手法の1つでもある「あえての段差で空間を仕切る」です。
段差には素材を変えるきっかけにもなり、空間の仕切りやすさがグッと上がります。

これはリビングでよく使われることが多く、LDKに隣接して和室(客間)が欲しいというご要望の際に、
仕切られた和室を作ろうとすると建物のハコのサイズを大きくしないと解決しないことが多くあります。
またLDKは「20畳以上」というご要望の場合は特にこのケースが当てはまります。

このときのポイントは、
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 ①本当に仕切られた和室が必要なのか
 ②本当に20畳以上のLDKが必要なのか

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以上2点のご要望を紐解くことから解決へとつながります。

①は用途を細分化してみましょう。
和室を採用する多くの理由は「客間」としての用途が欲しいからだと思います。他にも仏壇を置くスペースや将来ご両親が同居できるようにといったご要望もありますが昨今では若者世代の和室利用は減少してきています。
ここでは「客間」の用途としてフォーカスしていきますが、まずはどれくらいの頻度で使うのか、またメインの来客者との関係値など、細かく決めていくとその客間は専用なのか、なにかのスペースと共用できるのかが見えてきます。
その結果が、和室ではなく「タタミスペース」や「造作ベンチ」、なかにはリビングのソファを寄せて布団を敷けば十分という声も良くあります。

②は家具のレイアウトをしてみましょう。
20畳以上のLDKが欲しいと広さまで指定される方がいらっしゃいますが、広さの根拠があっての「20畳」であればいいのですが、なにかのサイトに20畳は必要だと書いってあった、友達にアドバイスされた等、明確な根拠がないケースが多いです。
住まいは千差万別なので家族人数やテレビのサイズ、対面キッチンなのか、ソファスタイルなのか等、挙げたらきりがありませんが、住まい方で必要な部屋サイズは全く違うのです。
そのためにも簡単な方法が実際に置く予定の家具をレイアウトしてみることです。家具は基本的には動かさないものになるので、人が通る動線や収納の位置など家具を置くと生活が見えてきます。
家具をレイアウトすると無駄にスペースが空いたりして、実際は20畳も必要なく17畳もあれば十分だという判断にもなりえるのです。

以上より、あなたのご要望が実は「17畳リビングに隣接する3畳タタミスペース」という結果になることがこの仕事をしていると良く聞きます。
ここでようやく「段差」にもどりますが、限られたスペースの中で捻出されたタタミスペースをあえての段差で空間を分けてみます。
本来は、壁で仕切られた和室をリビングの広さを削ってつくるしかなかったご要望が、段差で空間を仕切ることで「17畳のリビングが20畳」の広さを感じることができる空間に変わります。
これは空間の仕切を「壁」ではなく「段差」にすることで得られるメリットとなるのです。
段差には空間の仕切だけでなく他の効果もございます。次を見てみましょう。

1.2収納力
段差をつくると減るものがあります。それは天井高です。言い換えると増えるものが収納力です。
段差の高さが大きいほど天井の高さは低くなるのでデメリットとして考えられがちですが、段差にはその高さが大きいほど収納力に比例するのです。
例えば、小上がりの畳スペースでご来客のご友人が寝られる際に、布団の収納場所が「押入」なのか、「小上がり」の下部スペースなのかです。
もちろん押入をつくると布団以外にもコートやお荷物を置くこともできますが、「押入」スペースが小上がりとは別途必要になるため何かを犠牲にして収納を作る必要があるのです。これこそ普段使わない物入がリビングに隣接していることほど無駄なことはありません。押入スペースをつくるくらいであればリビング収納をつくるほうが生活は良くなるでしょう。
この段差の考え方がいち早く商品化されたものが「ロフトベッド」です。段差が大きい分、下部スペースではお子様が勉強するスペースにもなります。
このように段差をつくるだけ収納力が上がることを利用して間取りを計画していくことが限られたハコを有効活用するテクニックなのです。

1.3家具になる
古くから伝わる木造戸建住宅の玄関と廊下の段差の高さって異常ですよね。ただ、これが座るには丁度いい高さなのです。
近所の方が家にくると良くこの段差に座り話し込んでいる姿を目にしたことがあるのではないでしょうか。
また、子供の頃、隠れ場所やひみつ基地のような狭い空間が心地よく、そういった空間はだいたい段差がありませんでしたでしょうか。

段差には家具と同じように椅子やテーブル・ベッドといった家具の役割も担っており、最近では「ヌック」がほしいというご要望も増え、LDKに広いスペースというよりも段差がある小ぢんまりした居心地のいい場所をつくることが多くなってきました。
これは家具にはない価値が段差にはあることを意味しているのです。

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2.まとめ
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以上、今回は是非取り入れたい!良い『段差』について解説してきましたが如何でしたでしょうか。

SNSでは今でもたくさんの新しい情報が飛び交っていますが、ライフスタイルは頻繁に変わるようなものではありません。
ジブンらしさをもちながら取捨選択して頂ければ幸いです。

段差1つを取り入れるだけでも、そこまでの経緯が大切だと思います。
おうちづくりをする上ではその理由を細分化していくと最低限何が必要なのかが見えてきます。
弊社では限られた予算・土地の大きさ・建物の大きさのバランスを保ちながら住まいづくりのお手伝いをさせて頂いております。

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