コラム

「ぐるぐる動線」で家事が増える?回遊動線の盲点

こんにちは!ガウディランド設計デザイナーの佐藤幸也です。

 
1月も今日で終わり。最近、勾当台公園の新しい光のイベント「SENDAI Bright-Nights STORY」が話題ですね。私も先日覗いてきましたが、光の壁に囲まれた通路を歩いていると、住宅の廊下でも壁面全面照明やってみたいなと思ってしまいます、、ビカビカのLED照明ではなく、壁全面に和紙を貼って、裏に照明を仕込んでみたいな、、他にはない上質空間のできあがりです。実はこうした「美しい壁」をつくることと、今回お話する「動線」の問題は、切っても切れない関係にあるんです。

 
ここ仙台でも本格的な寒さのピークですね。今朝も雪がちらついていて、暖かい布団から出るのが億劫になる季節です。そんな寒い朝、パジャマ姿のままキッチンへ急ぐ数歩でさえ、

 
「ここを通り抜けられたら、もっとスムーズなのに!」
 

 
と感じることはありませんか?住宅の設計をしていると、
「数歩のショートカット」を叶える「回遊動線(行き止まりのない間取り)」への憧れを、本当に多くのお客様から伺います。

 
しかし、そのショートカットが必ずしも正解とは限りません。実は、安易に作った「通り道」のせいで、本来あるはずだった「便利な壁」が消えてしまっているケースが非常に多いのです。

 
今回は、数多くの「動線のリアル」を見てきた私から、トレンドの裏に隠された「回遊動線の罠」についてお話します!

 
 
ー 目次 ー

  ➤ 1. なぜ「回遊動線」は魅力的なのか?
  ➤ 2. プロが教える、回遊動線が抱える「3つの罠」
  ➤ 3.「距離」よりも大切なのは「動作の完結」
  ➤ 4. まとめ:トレンドではなく「暮らしの重心」で選ぶ

 
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1. なぜ「回遊動線」は魅力的なのか?
 

 
 
打ち合わせで図面を広げたとき、キッチンから洗面室、そして廊下へと指でなぞれる「円」ができると、多くの方が「おぉ、便利そう!」というお声をいただきます。確かに、行き止まりをなくして家中をぐるぐると回れる設計は、家事の時短や家族の渋滞緩和に非常に有効です 。

 
しかし、これは**「行き止まり=悪」「最短距離=正義」**という、図面上の視覚的なマジックによるものです。確かに、移動距離が短くなることはメリットですが、間取りは「点と線」だけでは成立しません
そこには必ず「壁」と「空間の質」がセットでついてくるからです 。

 
 

2. プロが教える、回遊動線が抱える「3つの罠」

設計デザイナーとして、そして現場を熟知する立場として、あえてお伝えしたいデメリットが3つあります。

 
 
罠①:壁が消え、家具の居場所がなくなる

回遊させるために出入り口を増やすと、必然的に「家具を置ける壁」が減ります。

 

 
* 壁面積の減少: 出入り口が増えるということは、家具を置くための「壁」が減るということです。
* 実例の悩み: 「ルンバの基地が丸見え」「素敵なアートを飾りたいのに、スイッチだらけで場所がない」。これらは、便利さを優先して「壁」を削りすぎた結果かもしれません。

 
 
 
罠②:通路が「ただの通り道」になり、収納効率が落ちる

回遊動線を作るには、人が通るためのスペース(通路)を確保し続けなければなりません。

 

 
* 面積の浪費: 本来なら「大容量の収納棚」を置けたはずのスペースが、ただ通り過ぎるだけの「廊下」に変わってしまいます。
* 片付けの阻害: 移動しながらの収納は、実は「ついで置き」を誘発しやすく、家の中が散らかる原因になることもあります。

 
 
 
罠③:プライバシーの境界が曖昧になる

視線が家中を抜けていくのは開放的ですが、同時に「落ち着ける場所」を奪うことにも繋がります。

 

 
* 視線のストレス: リビングでくつろいでいる時に、脱衣所の洗濯機がチラリと見える。来客時に、見せたくないキッチン周りの家事動線まで「回遊」されてしまう。
* 溜まりの欠如: 空間にあえて行き止まりを作ることで生まれる「溜まり(落ち着けるコーナー)」が消滅し、心理的に休まらない空間になりがちです。

 
 

3. 「距離」よりも大切なのは「動作の完結」

移動距離を数歩短くすることより、実は**「その場で作業が完結し、リセットできるか」**の方が家事効率に直結します 。

 

 
例えば、洗濯動線。
「洗う→干す→畳む→しまう」の流れが一本の線で繋がっていれば、わざわざ家中をぐるぐる回る必要はありません。あえて行き止まりを作ることで、家事を「点」ではなく「ゾーン」で捉える。私たちはこれを**「リセット動線」**と呼んでいます。

家中が回遊できると、家族の視線が常に交差してしまいますが、あえて「行き止まり」を作ることで、一人の時間や家事に集中できる「溜まり」が生まれるのです。

 
 

4. まとめ:トレンドではなく「暮らしの重心」で選ぶ

 
回遊動線は素晴らしい手法の一つですが、あくまで「手段」であって「目的」ではありません
大切なのは、あなたの家族がどこで、どのように時間を過ごしたいかという**「暮らしの重心」**を見極めることです。

 
 
ガウディランドでは、建築家ならではの自由な発想で、単なるトレンドに流されない「あなただけの最適解」を一緒に探します 。あえて「ちょうどいい不便さ(行き止まり)」を作ることで、驚くほど落ち着く、愛着の湧く住まいをご提案します。

 
また後ほど。

 
 

 
弊社、株式会社ガウディランドでは、宮城県や福島県の一部地域を施工エリアとしており、

得意としていることは、お住まい探し、不動産売買・仲介、リノベーションや新築住宅の設計・デザイン・施工、家具・インテリア・雑貨提案などなど。

 
話題沸騰中のサウナの導入もはじめ「自宅にサウナがある暮らし」まで実現できるようになり、より一層おうち時間を充実できる選択肢が増えました!

 
まずは些細なことでもご相談ください。
きっかけはいつでもワンクリックから、、

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