リノベーション住宅の買い方
- 2022.07.24
- リノベーション
みなさん、こんにちは。
仙台市の不動産と建築の会社、GAUDILAND(ガウディランド)の佐々木です。
今回はリノベーション住宅の買い方についてです。
よく「リノベ済み」や「リノベ物件」、「フルリノベーション」とか「スケルトンリノベーション」とか聞きますよね?
結局どれがどんなリノベーションかわからない、という方のためにリノベーションの種類を少しお話しします。
最後まで読んでいただければ、あなたに合ったリノベーション住宅が見つけられますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
目次===============================
1. リノベーション住宅の買い方は大きく分けて2種類
2. 「買取再販型」と「工事請負型」のメリットとデメリット
3. あなたに合った買い方とは?
=================================
では早速「リノベーションの買い方」についてご紹介します。
=================================
1. リノベーション住宅の買い方は大きく分けて2種類
=================================
SUUMOやアットホーム、HOME’Sなんていう不動産物件がたくさん掲載されているサイトを見ると、よく出てくる「リノベ済み」や「フルリノベーション済み」というワード。
実際の物件写真を見てみると「え? これってただのリフォーム済みじゃないの?」なんて物件も。
これはあなたの方がリノベーションの知識があって、その物件を販売している業者にリノベーションの知識がないからかもしれません(笑)もちろん、そんなことない物件もたくさんありますのでご安心を。
【買取再販型】
そもそもこんな疑問が生まれるのは、業者が買ってリフォームやリノベーションをしてから皆様に販売する「買取再販型」という住宅があるからなんです。
【工事請負型】
一方、リノベを少し勉強している方なら「中古を買ってリノベーション」という買い方があるのはご存知だと思います。そう、みなさまが中古住宅をそのままの状態で購入して、そのあとみなさんの好きなように設計して工事する「工事請負型」です。
それぞれのメリット・デメリットがありますので、それは次の章で説明しますが、まずは「買取再販型」と「工事請負型」の2種類あることを覚えておきましょう!
=================================
2.「買取再販型」と「工事請負型」のメリットとデメリット
=================================
2種類のリノベーションがあることがわかった次はそれぞれのメリットやデメリットもしっかり勉強しましょう。
【2-1.買取再販型】
先ほども説明しましたが、中古物件をまずは不動産業者が買い取り、その不動産業者がその中古物件に対してリノベーションやリフォームを施して販売するのが買取再販型です。WEBサイトで物件を検索した際に出てくる、リノベーション物件はこの種類になります。
不動産業者でリノベーション工事もできるところは少ないので、基本的には協力会社の施工店やリフォーム会社に相談するところが多いでしょう。
メリットの1つ目はその「価格」です。基本的に買取再販型の物件は「売れること」が大前提。となれば、買いやすいような価格設定にすることは間違いありません。そのために売主から相場より安く買い取り、誰にでも受け入れられやすいような間取りや内装、設備で作ることになります。クセがあるデザインでは買ってくれる人は少ないですからね(笑)
2つ目のメリットとして、「即入居が可能」だということです。すでに出来上がっていますので、見て納得したのなら購入して、すぐ引っ越しができます。子供の進学など、都合上引っ越しまでの期間があまり無い場合はこの買取再販型のリノベーション物件がおすすめです。
3つ目のメリットとして、「実物をしっかり確認したい場合」にこの買い方がピッタリだということです。後ほど説明する工事請負型では、物件を購入した後にリノベーション工事を始めるため、出来上がりは入居の直前になるわけです。
それじゃちょっと不安・・・という方には、すでに出来上がった物件を購入するのが安心と言えますね。
次にデメリットです。
1つ目は「工事した箇所の全ては見えない」ということです。当たり前の話ですが、壁の中や床下、天井裏なんていうのは工事して完成すると見えなくなってしまいます。でもこういった部分が思いの外大事なことも。例えば壁に時計を掛けたいな、天井に物干しをつけたいな、と思った際、そこに下地があるかどうかが全てで、無ければ諦めるか、下地を入れる工事をするかの2択になります。
2つ目は「自分のこだわりは求められない」ということですね。リノベーション=おしゃれ、快適といったイメージもあるかもしれませんが、その言葉の持つ意味はあくまで「価値の向上」です。その住宅自体の価値は上がったかもしれませんが、あなたにとって「最適」かはその物件次第です。ご自身が住まいにどれだけこだわりがあって、それを取り入れたいか、実現したいかによって、すでにリノベーションされた物件から希望に合った物件を探すのはなかなか難しいということになります。また、建材や設備等についても多くが一般的かつ流通量が多い方が単価も抑えられるので、業者によってはどのリノベーション物件も同じようなものが多いのも特徴であり、デメリットになるかと思います。
【2-2.工事請負型】
さて、続いては「工事請負型」のリノベーションです。中古を買ってリノベーションとはまさにこのこと。まずはリノベーションをするための物件探しから始めて、購入する。そしてその物件を基にリノベーションプランを考案して、工事をして、完成、という流れです。
買取再販型に対してはとても複雑でやることも多いですが、全て自分で選べるところにその良さやメリットがあります。では説明します。
メリットの1つ目です。
なんといってもその「自由度」でしょう。広めの物件でこんな間取りが良くて、インテリアテイストはこんな感じ・・・と理想がたくさんの方にはこれが最適です。物件探しも、リノベーションプランもあくまでこれから自分で選べるため、予算内でじっくり探すも良し、こだわりが叶えれそうなものを探すも良し。言わば中古業界の注文住宅と言えるでしょう。
2つ目のメリットは、「物件の購入前(工事前)の状態や、工事中の状態がわかる」ということです。買取再販型では難しかった、目に見えない部分がしっかり確認できることです。もちろん自由に作れることから必要な部分に下地を入れておいたり、見えない部分がどうなっているかを知ることで安心することもあるでしょう。「買ってから初めて知った」のと「買う前から知っていた」では大きな差がありますよね。
デメリットの1つ目は「入居までの期間が長い」ということです。
当然自由に作れるからこそ、リノベーション会社や建築家との打ち合わせは数回にも及びますし、物件の購入から引渡しまでの手続きなども必要です。私たちガウディランドでは100%この工事請負型ですが、正直いって打ち合わせするみなさんの体力はすごいな、と毎回思います。もちろん、夢のマイホーム、気合いが入らないわけが無いですよね!
また工事も平均2〜3ヶ月程度が多いのがリノベーション。すぐ住める買取再販型と比べ、入居時期はしっかり確認して進めることが必要です。
2つ目のデメリットは「こわだりすぎると、もしもの際に売却しづらい」です。
自由に作れるのがリノベーションの醍醐味。でも奇抜なデザインや一般的に使いづらい間取りは、売りたい時に売れないことも。近い将来、転勤や住み替えを念頭に置いている方はほどほどにした方が売りやすいでしょう。逆にある程度長く住もうと思っていればどんなに奇抜なデザインでも良いと思います。リノベーションの価格に相当するローンさえ支払い終われば、あとは買った時と同様に中古住宅としての価格で売り抜ければ問題ないからです。
=================================
3.あなたに合った買い方とは?
=================================
ここまで2つのリノベーション住宅の買い方を見てきました。
それぞれメリットもありますが、デメリットもありますが、自分に合った買い方を見つける必要があります。
いくつかこういった方はこの買い方に向いている、という傾向を挙げましたので、参考にしてください。
【買取再販型に向いている方】
・とにかく安く住宅を買いたい
・そこまでこだわりはないけど、きれいな住宅に住みたい
・近い将来、転勤や住み替えを検討している
・打ち合わせ時間にあまり時間を割きたくない
【工事請負型】
・長くそこに住もうと考えている
・新しい住まいでしたいことや欲しいものがある
・ストレスのない、快適な生活を送れる住宅がほしい
・インテリアや間取りにこだわりがある
・オンリーワンな住宅がほしい
・ムダなものにお金をかけたくない
みなさんはどちらかというとどちらの買い方がピッタリでしょうか?
私は仕事柄、どちらの住宅も魅力的ですが、色々なものを使ってみたい、どうせなら自分に合ったものを、と考えてしまいます。
決してどちらが良い、悪い、というものではありませんが、住まいに対する考え方によって買い方の向き、不向きはあると言えます。
リノベーション会社の多くは、不動産会社も兼業でやっていたりしますが、設計事務所ではリノベーションのみ。逆に不動産会社では物件のみの情報しか提供できませんので、どんな住宅がほしいかで、相談する先も異なります。
はじめからどちらかに決めておくのは難しい部分もあるとは思いますが、ある程度は検討した上で相談先を選定し、話を聞きに行くといいと思います。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。私も私たちの会社もできる限りみなさまの住まい探しに有益な情報を今後も発信し続けていきたいと思いますので、次回もぜひお楽しみに。
ではまた!