リノベーション、どんな会社にお願いするのがベスト?
- 2023.09.08
どうも。夏もあとわずか、少しだけ寂しさが出てきたササキです。
みなさんはこの夏の思い出は何ですか?
コロナも明け、自由に旅行なども行けるようになった今年は、この3年間の鬱憤を晴らした方も多いのでは?
私はというと、先日の夏休みで、友達家族と福島県は猪苗代湖に行き、日焼けに日焼けを重ね、火傷と言えるほどの症状でおでこが脱皮してしまいました(笑)
もう歳も歳なので、今後はしっかり日焼け止めを塗り、シミにも気をつけたいですね。
さて、今回のコラム。
リノベーションをしたいな〜と、ふと思ったとき、「どこに資料請求してみようか」、「どこに話を聞きに行こうか」、「どんな会社があるんだろう」と考える人も多いでしょう。
リノベーションは新築の住宅メーカーと違い、全国で同じ商品を扱う大手会社は多くありません。
そのため、エリアで人気な会社や実績が豊富な会社、事例のデザインが気に入った、パッケージや定額制で面積によって価格が決まっている、といった部分に惹かれて会社を決める人も多いかと思います。
実際にリノベーションを実現するには「中古住宅を購入」するところから始まるため、建築だけでなく、不動産の部分もお願いする会社を決めなければならないんですね。
では住むまでに一体どんなことが必要で、どんな人が関わってくるのか、ご紹介して行きます。その上でどんな会社にお願いするのがベストか、解説していきます。
= 目次 =
1.リノベーションを実現するにはどんな人の力が必要?
2.その会社はどんなことをする会社?
-①銀行・金融機関
-②不動産会社
-③設計事務所
-④工務店
3.ワンストップor個々に依頼するメリット
4.どんな会社にお願いする?
5.まとめ
まず、リノベーションを実現するにはどんな流れになるのか理解しましょう。
① お金を用意する(=住宅ローン審査)
↓
② 中古住宅を購入する(=物件探し)
↓
③ リノベーション設計・デザインをする(=間取りや仕様を考える)
↓
④ 工事をする(=設計図通り工事する)
おおよそ、大項目ではこんな流れになります。
ここだけでも①銀行、②不動産会社、③設計事務所、④施工店(工務店)という4業種の人たちが関わります。
お金を借りる場合は銀行へ行きますが、それだけではありません。
銀行の他にも保証会社や団体信用生命保険に加入するため生命保険会社も見えないところで動いています。
そのほかに、物件を購入する場合も、不動産会社にいき、物件案内をお願いするでしょうし、契約時には売主さんにも会うでしょう。
また物件の所有権を売主からあなたに移転する登記や、ローンを借りた際の担保としての抵当権を設定するために司法書士も動きます。
さらには火災保険を設定しなければなりませんし、マンションであれば管理会社にも所有者が変更することの申し出や、リノベーションを工事するための工事申請なんかもしなければなりません。
やることが山のようにありますね(笑)
物件が決まればリノベーションの設計デザインに入りますが、ここでやっと建築士・設計士と呼ばれる人の登場です。
思う存分に夢や理想を伝えましょう。
現実的には物件を契約する前に建築士に物件を見てもらい、間取りを作成してもらったり見積をしてもらうのがオススメです。
間取りやデザインが決まれば工事をしてもらいますが、ここでは工事を専門とする工務店にお願いすることになります。
設計してくれた設計事務所さんが知り合いの工務店もあるでしょうし、ご自身の知り合いに依頼することも可能です。
これでやっと完成になりますが、どうでしょう。一度では覚えきれない人たちが関わることがわかります。
ではあなたが今検索している会社やお話を聞きに行こうとしている方はどんな会社ですか?
①〜④の流れの中で、どれに当てはまる会社なのか、どの部分が専門分野なのか、どこまでやってくれる会社なのかを理解しましょう。
-①銀行・金融機関
銀行は言うまでもなく、住宅ローンが専門ですが、果たしてあなたが気になっている銀行はリノベーションに適した銀行なのか気にする必要があります。
実はリノベーションはもともとリフォームローンでしか組めなかったことから、全ての銀行が住宅ローンとして物件購入+リノベーション費用を1本で借りれるわけではないのです。
特に中古物件が古くなればなるほど物件価格は安くなるため、リノベーションを検討している方は築古物件を狙いますが、銀行は築古物件の評価には厳しいものがあります。
いざ返済が滞るとその物件を売却して回収することになるので、その物件がどれほど資産性があるか、リノベーションを資産としてプラス評価し、借入額に対してどこまで相殺できるかが審査のポイントでもあります。
築年数やリノベーション金額に制限を設ける銀行もあるので注意しましょう。
-②不動産会社
次に物件探しです。
これは言わずもがな不動産会社ですね。
基本的には物件の紹介を専門としているため、リノベーションの設計や工事はできません。
ただ、中にはリノベーションについて知っている業者を紹介してくれる不動産会社もあります。
そこで注意したいのは、紹介してくれる場合は「リフォーム業者なのかリノベーション会社なのか」をしっかり自身で確認することです。
多くの不動産会社はリフォームとリノベーションの違いについて深く理解している人は多くありません。
物件とリノベーションの費用バランスについても気を付けたいですね。
-③設計事務所
さて、設計事務所、工務店に参りましょう。
ここは割と一緒になっているところもあるので、全く別物ではありません。
設計も施工もしてくれる会社もあるので、ここも調べるポイントです。
問題はあなたの夢や理想を叶えられるのか、です。
そこでこの「設計事務所」。
設計事務所の良さはなんといってもその「デザイン」。
しっかり流行のトレンドをおさえていたり、アイデアが満載です。
設計事務所へ依頼する場合は、設計したデザインの事例などをしっかり確認しておくことがオススメです。
住宅系が得意なのか、店舗やオフィス、商業施設系が得意なのかもしっかりみておきましょう。
-④工務店
一方工務店は「しっかりとした施工力」が鍵になります。
欠陥のないように、と言うのはもちろん、良かれと思って勝手に設計図面から変更して施工してしまうケースや、安さを求めるあまり、細かな部材のデザインがダサくなりがちなので、工事は別の工務店にという場合は、設計事務所で仕様を細部まで決めてもらいましょう。
また、工務店でありながら住宅を設計したりする会社は、施工はしっかりしていても間取りのアイデアや住宅設備、タイルなどの仕様の選択肢が少ない会社も多いのが現実です。
契約してからでは遅いので、どんな仕様の家を作ったりしているか事前に確認しましょう。
ここでみなさまに質問です。
「ワンストップ」って聞いたことありますか?
わかりやすく言えば「1箇所で用事が足りること」となります。
大項目で4つの依頼先にお願いするリノベーションで、1箇所で事足りるのはとてもシンプルで楽な気がしますよね。
世の中にはこの「中古を買ってリノベーション」を一社で完結できる体制を整えている会社も、ちょっとずつではありますが出てきています。
これができる会社はどんな会社か。簡単に説明すると、
・不動産会社であること(不動産業の免許を持っている会社)
・設計事務所であること(設計事務所登録をしている会社)
・建築会社であること(建設業の免許を持っている会社)
となります。
それぞれ専門分野であるために免許が必要なのですが、それを全て整えるには免許要件として人手(各種免許を持った有資格者や経営経験や経歴)が必要になります。
また、一人でたくさん資格を持っている人もいますが、リノベーションを実現すると言う意味では、一人だけで持っていても全ての打ち合わせをして全ての現場を見て回ると言うのでは体が足りません(笑)
適材適所に人材を配置しなければスムーズには進みません。
これができる会社はワンストップでのリノベーションを実現することが可能になります。
ワンストップが提供できる会社であれば、あなたがわざわざあちこちに足を運んで依頼したりすることもなく、全てその会社にお任せする事ができます。
この最大のメリットは、安心して進められると言う点でしょう。
・物件
・予算
・リノベーションデザイン
・施工
・スケジュール
こういった大切なことについて、リノベーションの専門としてバランスよく提案してくれますし、リノベーションの費用感がわかるからこそ、総予算の中から物件にはどれだけの予算を当てられるかが的確です。
また、費用とリノベデザインも感覚的にわかりますし、施工例もある、スケジュールも1社だから無駄がない。
以上のようなメリットは個々に依頼する方法には程遠い話です。
では反対に個々に依頼するメリットは何か。
個々に依頼する場合の探し方を考えてみると、
・「住宅ローン」は最も低金利なネット銀行を。
・「物件探し」と言えば情報量も圧倒的な大手不動産会社へ。
・「設計デザイン」となれば隈研吾のような有名建築家へ。
・「工務店」となると単価をしっかり調べたり実績が豊富な地元の有名工務店へ。
それぞれが業界のスペシャリストであるので、上手に組み合わせて、あなたが先頭に立ち旗振りができれば最強なリノベーション住宅であることは間違いないでしょう。
私もできることなら人生で一度は隈研吾のような有名建築家にお願いしてみたい(笑)。
どんなデザインになるかワクワクですからね。
ただ、おそらくですが、この方法を選択しようとするあなたはきっと完璧主義な一面があるのではないでしょうか?
そしてこの方法が実現可能かというと、物理的には可能でも、時間や予算を考えると非常に非効率的。
気持ちはわかりますが、それぞれの専門であっても「中古を買ってリノベーション」の専門が一番バランスが良いのは間違いありません。
ですので、業界に詳しい、方々に顔がきく方以外は、ワンストップを提供できる会社にするのがオススメで失敗しにくいのかもしれません。
話も佳境に入ってきました。
ではどんな会社にお願いするのがベストか。
ワンストップの会社を選ぶにも、何を基準にしたら良いのか。
例えば弊社がある東北、仙台市で、知っているだけでも5〜10社のワンストップリノベーションを専門とする会社が存在します。
その中にはフランチャイズもあれば大手のリノベ事業としてやっている会社など会社規模は様々。
会社ごとの特徴も、
・「デザイン」を売りにする会社
・「物件の情報量」を売りにする会社
・「定額制(面積で価格が決まる)」を売りにした会社
・「性能面(断熱性など)」を売りにする会社
など、色々と違いがあります。
あとはあなたの好みです、というのは簡単ですが、それは困りますよね。
なので、参考となる判断基準をお教えします。
まずは資料を請求して、話を聞きにいきましょう。
そうして各社比較して、最終的には「信頼できそうな会社、担当者」で決めましょう。
その会社の特徴が、性能が、低価格がどうであれ、あなたの思い描いたリノベーションと担当者が伝えてくれたその会社のリノベーションの誤差がどれだけあるかで満足度が変わります。
というのは、いくら素晴らしいことを言っていても、始まったら結局口だけで、価格は合わない、デザインは叶わない、追加金額はかかる、施工でできないことが多い、なんてことになったら間違いなく不満は募りますし、失敗です。
リノベーションに限らず、住宅はゼロから作るため「モノ」よりも「サービス」が大切です。そのためには「信頼」できるか「嘘」がないか、は非常に大切で、そこに携わる人たちの経験や知識も必要です。
痒いところに手が届く営業マンは素晴らしいですし、正直な営業マン、常に安心感を与えてくれる営業マンにお願いしたいですね。
建築士、設計士は、あなたのうちに秘めた深層心理に触れ、知らないあなたを引き出し、空間をデザインしてくれる人に出会えたら最高です。
工事監督は、細めに報告をしてくれて、現場がいつもきれいに管理されている、できないよりもできる方法を模索してくれる工事監督さんにお願いしたいですね。
色々と説明しましたが、それぞれの専門職が絡み合ってできるのがリノベーションです。
正解は一つとしてありませんが、正解に近づくかどうかは、家づくりを通して「満足感」が得られるかどうか一つのパラメーターです。
会社は「人」です。
担当者でもその会社が素晴らしくも見え、頼りなくも見えるでしょう。
また大きな会社ほど担当者は「運」です。
教育はあっても、高額な買い物を預けるには「人」としての根本部分も大きな違いになります。
コミュニケーションはそういう意味でも会社選びでとても大切だと私は考えていますので、悩んでいる方、これから購入を考えていく方は参考にしてみてください。
このコラムを書きながら、「信頼・信用」という部分については完全にブーメランとして私に返ってきましたので、私も胸に手を当てて今一度考えております(笑)
気を引き締めてこれからまた頑張ります!
ではまた!