軒ゼロ住宅とは!?
- 2023.06.09
- 設計・施工・デザイン
こんにちは、設計デザイナーの佐藤幸也です。
こんな人いませんか?
「今年こそはやってみようかな」と思いながら今年も見送ってしまう、そう、梅酒づくり。
今年は梅酒にシロップに何やらたくさん漬け込んでいる佐藤です。
この梅の時期、、
そろそろ始まるころでしょうか。
ジメジメしたあいつです。
そう、「梅雨」です。
日本の気候において「雨」とは向き合わないわけにはいきません。
雨のおかげで毎日お米が食べられる。
雨のせいで洗濯物が干せない。
従来、天気と暮らしは密接であることがわかります。
天気予報が今でも続いている理由にも頷けます。
でも今は、室内栽培でお米は育ち、乾燥機で洗濯物は乾きます。
技術の進化は「常識」を更新し、違うものへ変えているわけですが、
住宅の「カタチ」にももちろん変化があります。
今回は「雨」にちなんだものとして「軒(のき)」について常識の変化をご紹介します。
「軒」とは、屋根の先端が外壁よりも張り出た部分のことで、みなさん一度は軒の下で雨宿りしたことがあるでしょう。
日本の家屋ではこの「軒」が出ていることが常識でした。
それはなぜか、「軒」が出ていることで、雨が外壁にあたることを最小限に減らすことができるためお家を長持ちさせる役割があることが最大の要因です。
「軒」があることが常識でしたが、「軒」って無くせるの?
ここからが本題です。
答えはもちろん、「軒」無しにできます。
最近では軒を無くした屋根を「軒ゼロ」と呼びます。
※ガウディランドの新築注文住宅は「軒ゼロ」を標準仕様としています。
今回は、住宅トレンドに遅れを取らないように、「軒ゼロ」デザインについてこっそり教えちゃいます。
「軒ゼロ」住宅のメリットデメリットを十分理解して、一歩先のデザインへ足を踏み入れてみませんか?
是非お家づくりの参考にしてみてください。
= 目次 =
1.軒ゼロ住宅とは?
2.軒ゼロのメリット
3.軒ゼロのデメリット
4.2023年流行りの軒ゼロデザインはこれ!
5.まとめ
軒ゼロ住宅とは、その名前の通り「軒」が無い住宅をいいます。
写真をご覧ください。
近年、軒の無い軒ゼロ住宅は増加傾向にありますが、
背景としては、特に都心部の狭小地に住宅を計画する際に、軒が無い計画は都合がいいことが挙げられます。
また、建売住宅業者は1つでも多くの住宅を建てるために、1つの敷地を割って2棟の住宅を建てるように、敷地に対して建物面積の割合が小さくなってきていることも挙げられます。
それではメリット・デメリットについて解説していきます。
①狭小地に無駄なく建物計画ができる
軒の出が大きいとは言い換えると軒から外壁までの距離が長いことを意味します。
軒の出が90cmあれば、軒ゼロにすると90cm大きく居住スペースが取れることになります。
建物を建てる際に土地から建物の一部でも越境することは出来ませんので、特に狭小地では好まれたデザインといえます。
また、雪が多く降る地域では軒の出が長いことで隣のお家に雪が落ちてフェンスを壊してしまうなんて事故を良く聞くことがあります。
狭小地化が進むことで軒ゼロを取り入れるお家がまだまだ増えそうですね。
②シンプル、モダン、スタイリッシュなデザインをつくることができる
従来の家型といえば「切妻や寄棟」屋根を取り入れた形状をしていましたが、
軒ゼロとすることで、「キューブ型」や「BOX型」とよばれる形ができました。
斜めのラインがなく、無駄の無いデザインは、余計なものを省いた「ミニマリストデザイン」につながります。
これは屋根だけでなく、窓が極端に少なくなってきている外観デザインからも流行を感じますね。
③建築コスト・メンテナンスコストを抑えることができる
軒が無いことで、軒があるときに必要な「軒天」とよばれる屋根を下から見上げたときに見える板材がありません。
材料が減る分、コストも下がるわけですね。
また、住宅のメンテナンスでは外壁や屋根の他にこの「軒天」もメンテナンスする必要がある部位になります。
定期的に塗装や張替え、換気部分の劣化等を点検対処する必要があります。
比較すると軒ゼロはコストカットになりますね。
①雨漏りのリスクが高い
雨水が直接外壁と屋根の取り合い部に当たるため侵入リスクが上がります。
②外壁が劣化しやすい
雨水・風・太陽があたりやすくなるため、比較すると劣化しやすくなります。
近年、外壁材の多くは「窯業系サイディング」と呼ばれるセメントや繊維材からつくられている材料がほとんどです。
タイルや塗り壁に比べて安価であり施工性も良いことから採用されやすいですが、直射日光や雨に打たれ続けることで劣化が早まります。
そのため、軒ゼロ採用での外壁仕様は雨・日光に強い仕様にすることで劣化対策する必要があります。
ガウディランドの新築注文住宅では「sto」という塗り壁を標準仕様としており、
割れ・汚れに対する10年間保証をつけております。
塗り壁なのに割れ・汚れに保証がつくのはお買い得です!!
③日や雨が入りやすい
軒には夏の暑い時期の日差しを防いでくれる効果もあります。
夏至の南中高度は≒78度になりますが、その日の日差しをカットするためには1階の軒の出が60cm以上は必要ということになります。
つまりは軒ゼロ住宅では日差しに対して何らかの対策をしなければ快適な暮らしは送れないのです。
対策①窓ガラスを真空ガラス又は内窓を設置する
対策②カーテン等の生地に遮熱効果・UVカット効果のあるものを選ぶ
対策③オーバーハングを取り入れる
※オーバーハングとは、2階以上の部分が外側へ張り出している形状をいいます。
さて、軒ゼロといってもキューブ型はイメージしやすいかと思いますが、
2023年最新版の軒ゼロデザイン住宅をご紹介します。
1.ベージュカラー
横から見るとパラペットという壁が立ち上がっていてキューブ型に見せています。
これはフラットルーフといった陸屋根にしてもいいのですが、雨漏りのリスクを考慮してのデザインとなります。
2.庇ぐるっと
軒を出すのではなく、オーバーハングのような庇のまわしかたで外観を整えています。
3.ドッキリ型
決して道路からはわかならい、ドッキリに合ったかのように開ける景色は圧巻です。
狭小地化が進むにつれてこのタイプが多くなってきた。
みなさん、「軒ゼロ」についてご理解頂けましたでしょうか。
今までの常識が変わると受け入れられないこともありますよね。
常識は「選択肢の1つ」に変わるだけで押し付けているわけではありません。
自分には何が合っているのか、選択肢が増えると窮屈さがなくなる気がします。
トレンドに敏感であれ
また後ほど
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